慣れないことをしろ!? ~モーシェの一言3~


 

モーシェの一言

 

The new control must, therefore, be learned in conditions as remote as possible from any habitual act.

The Potent Self – p134

 

新しい動かし方は、習慣になっている行動から可能な限り離れた状況で、学ぶべきです。

 



 

先生のちょこっと解説

 

フェルデンクライス・メソッドの狙いは、「新しい動き」を学び、「新しい自分」になることにあります。

しかし、もし「古い自分」が学ぶ「新しい動き」なのであれば、それは以前の自分の延長線上にある動きで、本質的な変化はなかなか得られません。

たとえば、野球のセンスがない人が毎日千回の素振りをしても、腕が太くなるだけでしょう。

 

ですから、新しい動きを学ぶ時には、できるだけ習慣的な動作が起きない状況、つまり慣れていない状況をつくってあげるべきだとモーシェは言いました。

これがフェルデンクライス・メソッドのレッスンの多くで、仰向けに休んで始める一つの理由です。

 

仰向けに休む状態だと、座ったり立ったりする姿勢で習慣的に使っている、たくさんの筋肉が休まり、比較的ニュートラルな状態の上に新しい動きを学ぶことができます。

ですから本質的な変化につながり易いのです。

 

もちろん座ってするレッスンや、立ってするレッスンもありますが、力の抜き方がわかってきてからの方が良いでしょう。

まずは可能な限りリラックスして、習慣的な筋肉の緊張(また心の緊張)を解放したうえで動いていくように心がけましょう。

 

 

今回の引用著作

 

The Potent Self

英語で書かれている原著です。モーシェの死後、1985年に出版されました。

 
 

 

フェルデンクライス・メソッド未体験の方へ

 

この「モーシェの一言」シリーズは、フェルデンクライス・メソッドをより深く理解するための覚え書きです。

毎週のグループレッスンで一つずつ書いていき、全部で50週分のシリーズになりました。

一般的ではない言葉の使い方や、常識外れのアイデアが多いので、実際にレッスンを体験しないと何を言っているのかわからないでしょう。

最初から全てわからなくても良いので、気を楽にしてモーシェ・フェルデンクライス博士の思考に触れていってみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドについてはこちらの記事でも簡単に紹介しています。

 

またもし興味のある方は、ぜひ前後の文脈を、辞書を片手に原著で読んでみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドに対する理解が深まり、その計り知れない価値に気付かれるでしょう。