言葉では伝えられない!? ~モーシェの一言13~

posted in: モーシェの一言 | 0


 

モーシェの一言

 

It is a sad truth that the verbal method of communication cannot be more than a clue. […]

We communicate by talking about anything we have heard or read, seen or felt, thought or dreamed.

Talking is nothing but communicating what has already come into being, though only an instant before.

The Case of Nora – p42

 

悲しいことに、言葉でのコミュニケーションはほんの糸口にしかなりません。

わたしたちは相手が聞いたことがあることや読んだことがあるもの、見たり、感じたり、考えたり夢見たりしたことのあるものは、言葉で伝えられます。

言葉は、たとえたった一瞬前だったとしても、聞き手の中に既に存在しているものしか表せません。

 



 

先生のちょこっと解説

 

フェルデンクライス・メソッドのグループレッスンに伴う難しさについてモーシェの一言です。

 

感覚的な体験は言葉ではなかなか表せません。

「肩甲骨が動いていますか?」と聞かれて、「なるほど!」という人と「なんのことやら?」という人がいます。

しかし言葉ではそれ以上の説明ができません。

体験がなければ、言葉は聞き手にとって暗号にすぎません。

これはフェルデンクライス・メソッドのみならず、ほとんどあらゆる分野で同じことが言えます。

 

ですから、本質が伝わるには相手にも感覚的な体験が必要です。

そして感覚は主観的なもので、外から何かの基準ではかることはできません。

フェルデンクライス・メソッドが取り扱うのは、まさにこの「言葉にできない主観的な感覚」なのです。

 

 

今回の引用著作

 

The Case of Nora

英語で書かれている原著です。1977年に出版されました。

 
 

 

フェルデンクライス・メソッド未体験の方へ

 

この「モーシェの一言」シリーズは、フェルデンクライス・メソッドをより深く理解するための覚え書きです。

毎週のグループレッスンで一つずつ書いていき、全部で50週分のシリーズになりました。

一般的ではない言葉の使い方や、常識外れのアイデアが多いので、実際にレッスンを体験しないと何を言っているのかわからないでしょう。

最初から全てわからなくても良いので、気を楽にしてモーシェ・フェルデンクライス博士の思考に触れていってみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドについてはこちらの記事でも簡単に紹介しています。

 

またもし興味のある方は、ぜひ前後の文脈を、辞書を片手に原著で読んでみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドに対する理解が深まり、その計り知れない価値に気付かれるでしょう。