モーシェの一言

自己観察!? ~モーシェの一言14~

 

モーシェの一言

 

I never force anyone to accept my view.

I would never say “this is correct” or “this is incorrect.”

To me there is nothing correct.

However, if you do something and do not know what you are doing, then it is incorrect for you.

If you do know what you are doing, then whatever you do is correct for you.

As human beings, we have the peculiar ability which other animals do not, and that is to know what we are doing.

That is how we have freedom of choice.

The Elusive Obvious – p114
 

わたしは自分の見方を押し付けません。

「これが正しい動き」とか「これは正しくない動き」などと言いません。

わたしにとっては正しいなんてありません。

しかし、あなたが何かをする時、何をしているか知らないなら、それはあなたにとって正しくないのです。

もし何をしているか知っているなら、何をしていたとしても、それはあなたにとって正しいのです。

人間には他の動物にはない特別な能力があります。「自身が何をしているかを知る」ということです。

このために私たちは選ぶ自由を持つことができます。

 



 

先生のちょこっと解説

 

「自覚」は人間の特性です。

ゴリラやチーターなどかなり高位の動物(猿は例外)でも、鏡に映った自分を自分だと認識することができません。

もしも自らの動きを少しでも自覚していれば、それに対応して動く鏡像を自分だと認識できるでしょう。

それなので、自らの行動を観察するのは非常に高度な、人間らしい行いと言えます。

 

もしも自覚があるならば、その人の神経系(脳)はかってに最善の選択肢を選びます。

ですから、わたしたちは肩こりや腰痛、膝の痛みを治すために「正しい座り方、立ち方、歩き方」を学ぶ必要はそれほどありません。

それよりも「自分が実際に何をしているか」をよく感じられる必要があります。

 

モーシェに言わせれば、世界で最も大切な勧めは「己を知れ(“Know thyself”)」、すなわち自覚なのです。

 

 

今回の引用著作

 

The Elusive Obvious

英語で書かれている原著です。モーシェ最後の著作で、1981年に出版されました。

 

 

 

フェルデンクライス・メソッド未体験の方へ

 

この「モーシェの一言」シリーズは、フェルデンクライス・メソッドをより深く理解するための覚え書きです。

毎週のグループレッスンで一つずつ書いていき、全部で50週分のシリーズになりました。

一般的ではない言葉の使い方や、常識外れのアイデアが多いので、実際にレッスンを体験しないと何を言っているのかわからないかも知れません。

最初から全てわからなくても良いので、気を楽にしてモーシェ・フェルデンクライス博士の思考に触れていってみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドについてはこちらの記事でも簡単に紹介しています。

 

またもし興味のある方は、ぜひ前後の文脈を、辞書を片手に原著で読んでみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドに対する理解が深まり、その計り知れない価値に気付かれるでしょう。