モーシェの一言

「ねばならない」は自分を殺す!? ~モーシェの一言29~

 

モーシェの一言

 

Restriction is a compulsive habit of ignoring one’s own comfort.

It’s lifelong problem.

One learns things not because they’re pleasant, comfortable, make you feel well, but because you have to.

When you have to, you do it; it doesn’t matter how.

The Master Move – p178
 

制約は、自身の心地よさを無視する強迫神経症的な習慣です。

これは一生の問題になります。

学ぶ理由が、楽しかったり、心地よかったり、幸せな気分になるからではなく、しなくてはならないからなのです。

しなくてはならない時、人はそれをします。

どのようにかは重要になりません。

 



 

先生のちょこっと解説

 

本人も無自覚に、自分自身に制約をかけてしまうことがあります。

何かを学ぼうとする際、この制約を解いてあげるのはとても大事です。

 

例えば、誰に命令されたわけでもないのに、いつも胸を緊張させて、息を大きく吸い込めない人がいます。

その人の人生のどこかで、「胸を固めなくてはいけない」と感覚的に学んだからなのです。

当然、何をするにも胸の機能は使えなくなりますから、息苦しさや努力感がつきまとい、特に腕を使うような作業が難しくなります。

 

また腰や背中を過度に張って、背中を反らせようとしている人もよく見かけます。

多くの場合、そういった人は腰痛に悩まされていますが、実はその痛みの原因が「背筋を伸ばさなければならない」という思考からくる制約にあることには中々気付けません。

 

楽だったり、心地よかったりするならば、ほとんど際限なく能力を向上させていけます。

しかし、「そうしなければいけないからする」ならば、すぐに限界に突き当たり、「本質(How)」でなく「見てくれ(What)」にこだわるので本当の意味では学ぶことができません。

 

 

今回の引用著作

 

The Master Move

1979年にカルフォルニアのMann Ranchで行われた5日間のワークショップの記録です。12のレッスンが収録されています。

 

 

 

フェルデンクライス・メソッド未体験の方へ

 

この「モーシェの一言」シリーズは、フェルデンクライス・メソッドをより深く理解するための覚え書きです。

毎週のグループレッスンで一つずつ書いていき、全部で50週分のシリーズになりました。

一般的ではない言葉の使い方や、常識外れのアイデアが多いので、実際にレッスンを体験しないと何を言っているのかわからないかも知れません。

最初から全てわからなくても良いので、気を楽にしてモーシェ・フェルデンクライス博士の思考に触れていってみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドについてはこちらの記事でも簡単に紹介しています。

 

またもし興味のある方は、ぜひ前後の文脈を、辞書を片手に原著で読んでみて下さい。

フェルデンクライス・メソッドに対する理解が深まり、その計り知れない価値に気付かれるでしょう。